“やるべきこと”はやりたくない話
皆さんは、「仕事観」というものをお持ちだろうか。
私には、簡潔にして明快な、かつ他者に言うまでもないくだらない仕事観がある。
それは『できればやりたくない』というもの。
私はつい最近、自分の心理パターンには、とある“ルール”が割りと厳密に適用されていることに、30年以上生きてきてようやく初めて気がついた。
そのルールというのは「“やるべきこと”はやりたくない」ということだ。
わかりやすい例を出すと、学生時代、試験前の勉強しなきゃいけない時期に、なぜか部屋の掃除を始めたりする現象。多くの人が直面したことがあるのではないだろうか。
試験勉強が“やるべきこと”なときは、掃除ならやる。(勉強はしたくない)
でも、お母さんに「掃除しなさい」と言われて、掃除が“やるべきこと”なときは、掃除なんかしたくない。
そう、これぞまさに「“やるべきこと”はやりたくない」の法則!ダメ人間の真理!
その真理が自分の心理に深く根付いているということは、自分の中に“確固たるもの”を見いだせずに生きていた私にとっては、自分ふしぎ発見!の瞬間であった。
余談だが、この性質が確固たるものであれば、上手くすればポジティブに使うことだってできるかもしれないと思った私は、苦戦しているダイエットに応用できないかと考え、試しに「毎日ポテトチップ1袋、絶対食べなきゃダメ。絶対買ってきて食べなきゃダメ・・・」と自分に強く言い聞かせてみた。
するとどうだろう。それまで「わかっちゃいるけどやめられない」存在だったポテトチップが、ひどく面倒くさいもののように思えてきて、ポテトチップを食べるのが億劫に思えてきたではないか。
名づけて、『“やるべきこと”ライフハック』。「やるべきことはやりたくない」クラスタの皆様はぜひお試しください。
さて、本題に戻って、仕事ついて、である。
仕事というのは、“やるべきこと”の最たるものである。そりゃそうだ。お金貰ってるんだから。
つまり、やりたくないのである。
ところが現実は、仕事をしてお金を貰わないと、生きていけない。
だから仕事観としては「できればやりたくない」という情けない表現になり、実際は働く。
そして、こんな構造に陥っていく。
幸せに生きたい → 幸せのためには働きたくない → 働かないと生きていけない
OH! “生”と“働”のデッドロック!!!!!!!
これはなんだかよろしくない。
だから本当は自分の仕事観を変えたい。
そしてそのためには、“やるべきこと”である前に“やりたいこと”であり続けられる“仕事”ってやつを見つけるしかないんじゃないか、という気がしている。しかし、そんなもんあるのかよ、とつっこむ自分もいる。
そんな仕事への葛藤と、30過ぎて未だこんなこと言っている情けなさ、悲哀。
それらの滑稽な“こもごも”を、脚本として描いてみたかったけど、自分の力ではなかなか上手くできなかった。(はい、ここからちょっとだけ宣伝です)
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theatre project BRIDGE vol.14
『ザ・ロング・アンド・ワインディング・労働』
作:木下怜/神谷さや香/ニート・ザッカーバーグ
■タイムテーブル
10/10(土)14:00/19:00
10/11(日)14:00
10/12(月祝) 14:00
※開場は開演の30分前です
■会場
池袋シアターグリーン
BOX in BOX THEATER
■チケット情報
前売 3,000円/当日 3,500円
※全席自由席
■詳細はこちらから
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(参考→ 芝居に出ることになった話 - ニートザッカーバーグのよくすべる話)
↑出演させていただくことになったこちらのお芝居、よーく見ると、「作」のところにも名前を入れてもらっている。
これは恐れ多くも脚本の一部を書かせていただいたということなのだが、やはりこちらも、演技同様、力及ばずな部分が大きかった。
私はあまり戦力になれなかったがしかし、他のお二人の力量に95%頼ってできあがった脚本の中は、偶然にも自分と同じような葛藤を抱える登場人物が描かれていて驚いた・・・!“描く”って、こういうことかと学んだ。
そして光栄な事に、私が書いた脚本もちょっぴり、ウォーリー(赤と白のしましまの方ね)のように存在しているので、ウォーリーを探しにきてください。